大分市大規模火災の焼け跡

Journal — Field Report

Oita, Japan 焼け跡と、いちばん近い距離

Field Report — 33.24°N 131.61°E · Oita City · 2025 · Emergency relief

大分市は、九州の東海岸に開けた港町だ。2025年、その市街地で大規模な火災が発生した。報道によると、住宅など建物170棟以上に延焼し、焼けた範囲はおよそ4.9ヘクタールに及んだ。国内の災害現場に立つのは、これが初めてだった。

到着した瞬間に漂う、焦げた匂い。消火活動中のヘリの音が、ひっきりなしに響く。現場はとても張り詰めていた。これまで個人で取材をしていた頃は、「撮影してもいいですか」と許可を取ったことは、一度もなかった。撮る前提、撮られる前提の関係の中にいた。けれど今回、これまでと全く違ったのは、写真も映像も、すべてに許諾が必要だということ。避難所を一枚撮るだけでも、必ず誰かがこちらを向いてしまう。どう写り込まないようにしながら、それでも現地の様子をきちんと伝えるか。本当に難しい状況だった。

連日のように報道陣が被災した方々を覆い、ご高齢の方の囲み取材では、もう前に進むことさえできない。カメラを向けた途端に、目に見えないシャッターを下げられるような感覚があって。廊下の帰り道で、ふと思った。「あぁ、僕は被災された方々からすると、同じ生き物に見えるんだろうなぁ」と。

カメラマンは、
最も被災された方々と、距離が近い存在。

大先輩の方々に、被災された方々にどのように声をおかけしたらいいのか、どのような心の持ちようでいたらいいのかを学びながら、現場に通う日々。一番印象的だったのが、この言葉だった。連日お伺いするうちに、お二方が僕の顔を覚えてくださって、名前を教えてくださって、お話を伺うことができた。

火災の焼け跡
火災の焼け跡 — Oita City · 2025

僕はどれだけ疲労が溜まっていても、ここを出て宿で休むことができて、帰る家がある。どれだけ思いを馳せても、計り知れない不安が被災された方々にはあるのかもしれない。至らないところ、反省もたくさんあるけれど、それでも、諦めないで全力を尽くしたい。

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